Voyage to Crafts ものづくりのであい “陶芸・井銅心平”

ものづくりの種は人と人の出会いから生まれる。
熊本を少し南下してたどり着いたのは宇城市の松橋。
陶芸家・井銅心平さんが窯を構える萩見窯の工房を訪ねました。

陶芸家 井銅心平さん

photo: Masahiro Sakabe
text: Yuko Enjoji



光のよく入る大きな窓から光が差し込む作業場を訪ねた。




器作りは、土を掘るところから始まり、臼で砕き水を含ませ絞って練る。
ここまでの作業を見ていると井銅さんの静かに佇む器がまだ想像できない。





練り上げた土を、蹴りろくろに向い合せ裸足で回転させながら手足両方を使い、
驚くリズムで型に整え美しさを帯びていく。
こうしてすっかり前の土からの作業とは、想像がつかない器の型が出来上がる。


三島手の湯呑みの仕上げの工程では、花の型をした小さな手作りのハンコを
ひとつひとつ位置を確かめながら、ていねいに押していく。
その繰り返しが器に表情を与え、使う人の暮らしへとつながっていくのだろう。





気取らない料理がすっと映え、日々の食卓に自然となじむ器。
使うほどに手に馴染む、そんな器が並ぶことで食卓の時間そして心も豊かになる。


Directer's Note
Nozakiのひとりごと
井銅君との出会いは熊本の陶季さんです。陶季さんが誠実で信頼でき、それでいて腕が良い陶芸の作り手がいると紹介してくれました。
お会いしてみると、まじめにものづくりをされているのがひと目見てわかる方でした。
話をしていると、熊本の松橋に窯があり、その近くで土を掘り、その土で器を作っているとのこと。ますます興味がわき、松橋の工房も訪れるようになり、一緒に夜食事をしたり、飲みに行くこともしばしば。
その時も、酒は美味しく飲む、食べ物も美味しく食べる、この人はいい器を作る!と確信しました。
人柄や器の雰囲気からも感じられる、誠実なものづくりの姿勢に共感できる職人です。
monologue by Masamitsu Nozaki
TIGRE BROCANTE Brand Director
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