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2026.08.26

Voyage to Crafts ものづくりのであい “陶芸・野口悦士”

ものづくりの種は人と人の出会いから生まれる。

九州を南へ往き、鹿児島の地へ。

陶芸家・野口悦士さんの工房を訪ねました。

陶芸家 野口悦士さん

2025.12.13

photo: Masahiro Sakabe
text: Yuko Enjoji

鹿児島の陶芸家・野口悦士さんの工房を訪ねた。

野口さんの作品は、まるで長い年月を経て土の中から現れたような深く複雑な「緑青」のような錆の質感。

「焼きしめ」の器は、釉薬をまとわない分、土そのものの力強さが前面に現れる。

「灰白」、「白釉」などのそれぞれ個性をもった器の種類がある。

訪ねた前の晩、野口さんは自ら台所に立ち、季節の素材をひとつひとつ丁寧に料理してくれた。

艶やかな鉢、土の表情を残した皿。どれも野口さん自身が手がけた器だ。

素材の輪郭がくっきりと立ち上がり、器に心地よく収まっている。

盛りつけられた瞬間に完成する、料理と器の静かな調和。

野口さんの器は、日々の食卓を豊かにし、そしてとても美しい。

工房で、野口さんが話していた「手と器の一体感」。

ろくろを回していながらも、土と手がまるでつながっているかのように滑らかに

一体となり動き、土から離れるタイミング、すべてが器の輪郭となっているようだった。

土から生まれ、手を経て、暮らしへ。野口さんの器は、使われることで完成する。

料理をつくり、器をつくる。どちらにも通うのは、素材へのまなざしと、使い手への想像力。野口さんの器が暮らしのなかで心地よくなじむ理由は、その両方を知っているからなのだろう。

その後は陶季さん達との会食を通じ、野口君の飾らない人間性の良さとお酒を美味しそうに呑む人柄で仲良くなり、鹿児島の工房にもうかがうようになりました。野口君の器での手作り料理をごちそうになり、ますます野口君の器の良さがわかるようになりました。

彼は酒呑みです!酒に合う器作ります!食卓の皿や酒器が美味しそうな色気を出してくれます!

PROFILE


野口悦士 Noguchi Etsuji

"もの静かで、力強い。プリミティブでモダン。どの地域で、どの時代につくられたのかもわからない。そんなものがつくりたい。"

1975年 埼玉県生まれ
1999年 陶芸を志し、種子島に渡る
2006年 唐津・中里隆氏に師事
2018年 デンマーク・KH Wurtzに薪窯築窯
現在、鹿児島市にて制作

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