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2026.02.10

Voyage to Crafts ものづくりのであい “手で捺(お)し染める”

各地の作り手を訪ねた旅路の記録。

江戸の終わりの開港、海外との貿易により国内の印刷技術者が集い、同時にシルクの集積地となったことでプリントの主要産地として花開いた横浜の地。

今回はティグルブロカンテとも長いお付き合い、シーズン毎にデザインするオリジナルテキスタイルの生地プリント工場を訪れました。

photo: Masahiro Sakabe
text: Yuko Enjoji

工場の中には、25メートルもある捺染台がまっすぐにのび、生地が広げられている。

ここで行われるのは、生地への捺染作業。

色の調合から糊づくり、そして染めまで、すべて人の手で進められる。

アルミ製の大きな型紙を布の上に置き、職人がヘラを手に上半身を使って一色ずつ染料を押し出していく。

滑らかな動きのなかに、長年の経験でしか生まれない確かなリズムがある。

その作業を、色の数だけ何度も繰り返すことで、繊細で鮮やかな模様が少しずつ浮かび上がっていく。

手捺染における「色の調合」は、最も難しくそして重要な工程である。

オーダーされた色をその都度、正確に、再現性高く作り出すためには、単にデータに頼るだけでなく、長年の経験と勘が必要となる。

かつてこの地域には、川がある事から染色を行う工場がいくつもあったという。

いまでは数軒を残すのみだが、ここでは今も昔ながらの手仕事が息づいている。

人の手を経て生まれる布には、どこかあたたかさが宿っている。

"全身を使いリズムを刻む手捺染"

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