2025.12.09
Voyage to Crafts ものづくりのであい ”洗う、染める、手を加える”

各地の作り手を訪ねた旅路の記録。
岡山県倉敷市の児島地区を奥に進むと、聞こえてくるのは大きなタンブラーが勢いよく回る音。
縫製した製品をお手元に届ける前のもう一仕事、洗いや加工を長年お願いしている工場を訪ねました。

洗う、染める、手を加える
2025.05.12

photo: Masahiro Sakabe
text: Yuko Enjoji




広々とした工場には、ずらりと並ぶ大型の機械。
ここは洋服の「洗い」「染め」「ダメージ加工」などを行っている。
洗濯機のような巨大な機械の中では、洋服が何度も回転しながら洗われ、染められていく。
すべてが緻密に管理されており、一着一着に表情が生まれていく様だった。
中でも印象に残ったのがダメージ加工の現場。粗く削れた風合いや、長年着込んだような風格を出すために、小石を一緒に投入して生地をこすり合わせる「ストーンウォッシュ」の工程がある。機械の中で服と小石が激しくぶつかり合い、リアルなヴィンテージ感が生まれていく。
そして最終工程では、人の手による細かな調整が行われる。ひとつひとつの洋服を目で見て、手で触れて仕上げていくその作業には、職人たちの誇りと経験が詰まっている。ここで加工された服たちはそれぞれに個性をまとい、さまざまな表情を変え生まれ変わっていく。

Directer's Note
Nozakiのひとりごと
ここの洗い場さんはとても研究熱心な所です。
草木染めや岩石染めにこだわったり、ヨーロッパからエコウォッシュの機械を入れたり…いつも何かチャレンジしている、訪れる度に面白いことが発見できる洗い場さんです。
monologue by Masamitsu Nozaki
TIGRE BROCANTE Brand Director
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